人は苦しみから逃れられない:お釈迦さま①
今からおよそ2500年前、インド・ネパール地方のシャカ国のルンビニーという名の花園で、一人の王子様が誕生されました。名前はゴータマ・シッダールタ。後にお釈迦さまと呼ばれるその方の誕生です。 シャカ国の王子として生まれたお釈迦さまは、王都カピラワットゥて何ら不自由のない暮らしを送っていました。しかし、やがて城での享楽的な生活に疑問が生じ、それがもとで悩み苦しむようになります。人間は老いて病を患い、いつか必ず死んでしまう。人はこの苦しみから決して逃れることができない。苦しまなければならないこの人生とは、一体何なのか?楽よりも苦に目を向けたお釈迦さまにとって、贅沢な暮らしは虚しさを募らせるばかりでした。そしてお釈迦さまは、これらの苦しみを解決すべく、出家をして僧侶になろうと考えるようになるのです。(続く)