仏教は身近にある 1
昨年末にお知らせしました「仏教は身近にある」として皆さんが日頃使っている言葉が仏教からきているのが多いです。不定期で紹介します。今回が第1回目です。
◎玄関(げんかん)
家の正面にある入口を「玄関」と呼びますね。この玄関が仏教語なのです。本来は建物の名前ではなく【玄】妙な道に入る【関】門という意味で、奥深い教えに入る手始め糸口に指していました。「仏門に入る」などがそれにあたります。この仏教用語が建物の名前となり、寺の客殿に入る入口を指すようになりました。やがて室町時代から桃山時代にかけて盛んになった書院造りにその形式が取り入られましたが、まだ庶民住宅には造ることを許されていませんでした。江戸時代になって民家や一般の建物にも広まり、明治以降は現在のように家の正面玄関入口を玄関と呼ぶようになったのです。